地価の高騰や人口密集による土地不足によって、東京で新たにお墓を建てることは非常に難しくなっています。また、郊外に建てたとしても足を運ぶ機会が少なくなり無縁墓になってしまう恐れがあるため、やはり都内に埋葬したいという方が多くいます。そんな方に人気なのが都立霊園です。今回は都立霊園への生前申し込みの仕方を解説していきます。
都立霊園とは?
都立霊園は東京都が運営管理を行う霊園です。都立霊園は都内(八柱霊園のみ千葉県松戸市)8ヶ所に点在し、広大な園内には草木も多く植えられており、都会の喧騒とかけ離れた雰囲気が都民に人気となっています。明治以降の偉人や政治家、著名人も数多く眠っており、歴史を感じることができるのも特徴の一つです。都内にあるため交通アクセスも良く、定期的なお墓参りも苦になりません。
生前申し込み
生前申し込みとは、その名の通り生前の申込枠です。既に遺骨をお持ちで都内霊園に埋葬を希望する方ではなく、存命で、自分の死後に都内霊園に埋葬を希望する方が申し込むことになります。申込者は必ず埋蔵予定者になるので、軽い気持ちで申し込むようなことはやめましょう。
生前申し込みの申し込み資格
申し込みに関して必要な資格は都内に3年以上継続して住んでいるということです。八柱霊園だけは千葉県松戸市も含まれています。
申し込みの流れ
都立霊園への入園申し込みにはいくつかの流れがあるので、簡単にご紹介していきます。
募集の公示
都立霊園の募集公示は、「広報東京都」6月号とホームページで最初の募集案内が始まります。申し込み期間は7月上旬から中旬にかけての2週間ほどとなっています。年度によっては微妙に時期がずれるため、注意深くチェックしましょう。
申し込み
肝心の生前申し込みに関してですが、以下の方法があります。
【郵送申し込み】
申込書類に必要事項を記入し、郵送します。記入漏れがあった場合はやり直しがきかないので、気を付けて記入しましょう。
【インターネット申し込み】
ホームページから必要項目を入力し申し込む方法です。郵送に比べると楽ですが、事前の申込者登録が必要となります。
また、申し込みに際して注意点があります。郵送申し込みとインターネット申し込みを同時に行った場合、2重申し込みとなり、無効となります。その場合は申し込み取下げ期間があるので、取り下げの手続きをしましょう。(他にも無効となるケースはいくつかあるので、詳細は申し込みサイトの注意事項をご覧ください。)
【申し込みを業者に委託・相談する】
上記2つの方法が正規の申し込み方法ですが、書類手続きを面倒に感じる方、きちんと手続きできるか不安な方に向けて、業者が申し込みを代行するサービスもあります。委託を受ける業者は都立霊園の近くにある石材店など、都立霊園に詳しいプロなので安心して任せる事が出来ます。
公開抽選
生前申し込みされた方の公開抽選は例年都庁で実施されます。抽選結果は翌日ホームページに掲載されるので、早めにチェックすることも可能です。
資格審査
申し込み時には特に必要なものはありませんが、当選した場合は入園審査があるため戸籍謄本などの書類を用意しなければなりません。
諸経費のお支払い
資格審査を通過した後は、都立霊園の使用料と管理料などの諸経費を支払います。
使用許可
霊園事務局が入金を確認し、使用許可書が交付されます。晴れて都立霊園の使用権を得ることができます。
生前申し込みはお早めに
これまで読んでいただけたらお分かりかもしれませんが、生前申し込みに限らず、都立霊園の申し込みは非常に多くなっています。それゆえに公開抽選や資格審査など、様々なステップが設けられています。申込期間も2週間と短く、募集の枠も年度ごとに異なるため、気を抜いていたら募集が終わっていたということもあり得ます。生前申し込みを検討されている方は早めの行動を心がけましょう。