墓石に使う石材の種類について

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お墓の石材選びは、完成後のお墓の印象にも影響する重要なポイントです。墓石に使用される石材には多くの種類があり、色や質感などそれぞれに個性も様々。

今回は、そんな墓石の石材の種類や特徴などについてご説明します。

お墓の石材は耐久性が重要

お墓に使われる石材は、どんな種類でもいいというわけではありません。何代にもわたって家族の遺骨を守り続けるという、大切な役目を持つお墓の石材には、長い年月の間、雨や風・強い日差しなどにさらされても、欠けたり崩れたりしない高い耐久性が求められます。

石材の耐久性を決める要素としては、次の3点が挙げられます。

硬度が高い

石材は種類によって、かなり硬さに違いがあります。「硬度が高い」つまり「より硬い」石材ほど、天気や気温差などの気候の変化にも強く、割れ・欠けが起こりにくいため長持ちします。

吸水率が低い

吸水率というのは、石材が一定時間に吸い込む水の量を測った値。石には目には見えないごく小さな穴や隙間が無数にあり、そこに水を吸い込む性質を持っています。

吸水率が高いと、サビや苔などが発生したり、冬場の凍結で割れたりする恐れがあるため、墓石には吸水率が低い種類の石材が適していると言えます。

キメが細かく、傷などがない

石材はキメが細かいほど、耐久性があり、磨いたときの艶を長く保つと言われます。

また、天然のものである石には、傷やムラなどがある場合もめずらしくありません。わずかなものはどうしても避けられませんが、過度になるとひび割れなどの原因になる可能性があるだけでなく、お墓の見た目も悪くなるので注意が必要です。

主な石材の種類

上記の要素を満たし、国内で墓石に使われている主な石材には「花崗岩」「班れい岩」「閃緑岩」「安山岩」の4種類があります。

さらに同じ種類の石材でも産地などによって細かな銘柄に分かれており、国内産だけで200種類以上、外国産も含めると300~400種類にものぼると言われています。

花崗岩(かこうがん)

一般に御影石(みかげいし)と呼ばれ、国内でもっとも多く墓石に使用されている石材。

近年では価格面から中国、インドなど外国産が多くなっていますが、茨城県、福島県、愛媛県、岡山県、愛知県などの国内産もその品質の良さで人気があります。なかでも“花崗岩のダイヤ”ともいわれる庵治石(あじいし)や、御影石の語源ともなった本御影石(ほんみかげいし)は最高級の石材として有名です。

班れい岩(はんれいがん)

花崗岩に比べて黒っぽい色合いが特徴で、黒御影(くろみかげ)とも呼ばれます。

国内では産出量が少なく希少な種類の石材であるため、一般の墓石としては外国産のものを使用されることが多いようです。国内産の中でも、黒地の中に輝く金粉を散らしたような美しい石である浮金石(うきがねいし)などが、とくに貴重とされています。

閃緑岩(せんりょくがん)

斑れい岩とならんで黒御影と呼ばれる石材です。斑れい岩よりは明るめで青や緑がかった色合いのものも。国内産では、備中青御影石(びちゅうあおみかげいし)などが有名ですが、やはり希少となっています。

安山岩(あんざんがん)

硬度や吸水率の面では花崗岩より劣るものの、淡く美しい色合いやキメが細かく艶やかな風合いで人気のある石材です。なかでも本小松石(ほんこまついし)は皇室のお墓に使用される石材として知られています。

実際に見て、触れて確かめる

自然の中では同じように見える石も、実際には様々な特徴があり、石材としてお墓に使われればそれぞれの個性がより際立ちます。

石材を選ぶ際には、種類による特徴をよく知ったうえで、石材店などで実際に見たり触れたりしながら、その個性をじっくりと確かめることが大切です。

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