都立霊園に改葬をするには?

都立霊園 改葬

広々とした園内と落ち着いた雰囲気の都立霊園は都民からの人気も高く、利用者も数多くいます。交通アクセスも良く、お墓参りがしやすいという利点があるため、最近では他の霊園・納骨堂から都立霊園に改葬を希望される方も増えています。そこで今回は都立霊園への改葬を検討されている方へ向けて詳しく解説していきたいと思います。

改葬とは?

改葬とは現状として墳墓に埋葬されている遺骨を別の墳墓に移して供養をすることです。 転勤に伴う引っ越しなどでお墓の管理が難しくなってしまう場合、お墓が無縁墓になってしまう可能性があります。自宅近くの墓地・霊園に改葬すれば、そういった最悪の事態は避けることができます。ただし、改葬の手続きは法律で定められているため、いくつか手順を踏まなければなりません。

改葬の手順

改葬までの手順は以下の通りです。

1.移転先を決める

2.移転先から受入証明書を発行してもらう

3.現在の墓地管理者から埋葬証明書を発行してもらう

4.現在の墓地の所在地域の市役所へ上記の証明書を提出し、改葬許可証を発行してもらう

5.改葬許可証を移転先に提出し、改葬を行う

都立霊園へ改葬する際に注意すべき点

都立霊園への改葬についてですが、施設によっては改葬を受け入れていないので申し込み時に注意が必要です。最新版である平成26年度のしおりでは、多磨霊園の一般埋蔵施設、小平霊園の一般埋蔵施設・小型芝生埋蔵施設、八王子霊園の芝生埋蔵施設が改葬不可となっています。改葬可能な施設は来年以降の募集で変更になる可能性があるので注意しておきましょう。

都内霊園へ改葬する流れ

では都立霊園へ改葬する実際の手順を見ていきましょう。

改葬申し込み

例年7月上旬から中旬にかけての2週間が申し込み期間です。期間内に改葬を希望する霊園を記入し、申し込みをします。記入漏れや2重申し込みには気を付けましょう。

抽選結果の発表・資格審査

都庁で実施される抽選会の結果が郵送やホームページで発表されます。当選したら、戸籍謄本などの必要書類を事務局へ送り、資格審査が行われます。

諸経費の支払い

資格審査を通った後に使用料や管理料などの諸経費を支払います。

使用許可証・受入証明書の発行

上記の手順を終えると、都立霊園の使用許可証が発行されます。改葬をする場合は受入証明書も必要となってくるので、別途相談して発行してもらいましょう。

埋葬証明書の発行

改葬先が都立霊園へ決まり、証明書が発行されたら、それまで供養してもらっていた寺院や納骨堂から埋葬証明書を発行してもらうことになります。

ここで気を付けていただきたいのが、寺院の場合です。寺院では改葬や墓じまいをする際に離檀料を請求されます。相場としては30万円ほどですが、かなり高額な離檀料を請求されて訴訟沙汰になるケースもあります。それまでお世話になっていた寺院にわだかまりを残してしまっては故人も浮かばれません。事前に墓地管理者に改葬の相談や根回しを済ませておくのが得策でしょう。

墓石の撤去・新規工事

改葬で一番大事なことは「お墓」に関することです。それまでお世話になっていた寺院・霊園から墓石を撤去し、使用区画を更地に戻す必要があります。また、移転先の都立霊園へ新たに墓石などを設置しなければなりません。墓石の撤去の際は「魂抜き」、新たに設置する際には「開眼供養」と呼ばれる法要を行うのが一般的です。

改葬完了

一連の手順をすべて終えれば、改葬の完了です。改葬完了までにかかる時間は少なくとも1、2年ほどと考えておきましょう。

都立霊園への改葬には着実な手続きを

改葬は「お墓のお引越し」です。面倒な手続きもありますが、一つずつ確実にこなせば問題ありません。不明な点などは都立霊園近くの石材店へ相談すれば解決できるでしょう。都立霊園の広々とした草木あふれる園内へ改葬すれば、お墓へ足を運ぶ機会も増えると思います。ぜひ都立霊園への改葬をご検討されてみてはいかがでしょうか?

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