新しい埋葬法として広まりつつある樹木葬ですが、葬儀はどうなるのでしょうか?じつは、葬儀の流れそのものは一般のお墓と変わりありません。樹木葬ならではのものとして、納骨式が挙げられます。
樹木葬とは?
樹木葬の一番の特徴は、サクラやツツジなど、樹木を使った墓標。墓地になるのは整備された公園や自然の里山で、環境にやさしい埋葬法として樹木葬は注目されています。樹木葬のお墓は墓石より格段に安く、宗教や宗派は問いません。また、家族だけでなく、友人やペットと一緒に弔ってもらえる墓地もあり、お墓の継承や管理の心配もいりません。
樹木葬も葬儀の流れは同じ
樹木葬はあくまでも埋葬法ですので、葬儀の内容を変えるものではありません。
- 故人が亡くなってから7日以内に、死亡届を役所に提出
- 火葬許可証(埋葬許可証)を受け取る
- 遺体を自宅か斎場に搬送し、葬儀の準備を進めて通夜と葬儀・告別式を行う
- 出棺して火葬場に向かい、火葬後に骨上げをして、遺骨を骨壷に収める
精進落しなどもありますが、葬儀はここで一区切りとなります。
樹木葬ならではの葬儀後の流れ
葬儀が終わってから遺骨を墓地に埋蔵しますが、納骨の時期に決まりはありません。一般的には、四十九日の法要に合わせることがほとんどです。墓標が墓石ではないだけに、納骨式は通常とは違ったものになります。
遺骨は土に還す
遺骨は骨壷から取り出しますが、その後は2通り。そのまま土に埋めるか、自然に分解される素材を使った入れ物(和紙や袋、専用の骨壷など)に移し替えるかです。シンボルツリー型の樹木葬なら、すでにある木の周りに埋めることに。墓標が1人に1本なら、遺骨を埋めた後に植樹します。
好きなやり方で
樹木葬の納骨式に、特定の宗教に合わせた決まりごとはありません。宗教者が立ち会わない納骨式もできますし、法要を行わないケースもあります。たとえば、故人が好きだった歌を流したり、故人を偲ぶ詩を朗読したりしてもいいでしょう。
納骨した後は?
永代供養墓と同じように、樹木葬の墓地も運営者(宗教法人や自治体など)が管理と供養を行ってくれます。合同供養祭を定期的に催す墓地もあります。たとえば、サクラの周りに埋葬する桜葬。花が咲く頃に慰霊祭がよく行われています。
樹木葬の予備知識
樹木葬の葬儀で気に留めておきたいことは、他には何があるのでしょうか?
墓地の生前契約ができる
生前契約が可能な樹木葬の墓地もあります。現地を見学して、料金体系などを確認してから契約しましょう。契約したのちに、永代使用許可証が発行されます。契約は個人だけでなく、夫婦や家族でも可能です。
戒名について
仏式の葬儀では故人を弔うときは、戒名を授けるのが一般的ではないでしょうか。しかし、樹木葬では、俗名(生前の名前)で弔う方も多いようです。
心を込めた樹木葬を
故人が亡くなってから火葬されるまでの葬儀の流れは、樹木葬も同じ。違うのは納骨式です。縛りが少ないのが樹木葬のよさですから、決まり事をあれもこれもと守る必要はありません。何がよいのかを考えたうえで、心を込めて弔いましょう。
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